セルロースナノファイバー

セルロフィブリルは、製紙技術を応用した「叩解（こうかい）」工程によって、セルロース繊維を微細化したスラリー状のセルロース材料です。 TENTOKが長年培ってきた製紙ノウハウをベースに、化学薬品を使わない機械的プロセスによって製造されており、環境負荷を抑えつつ、月産30トンの安定供給が可能な点が大きな特長です。

繊維構造を活かして微細化されているため、バインダー・補強材・増粘剤・分散安定剤など、多様な機能性を発揮し、塗料、コーティング材、パルプモールド、パーソナルケア製品、建材など幅広い分野への展開が期待されています。

また、水分散体（3〜5％）としての取り扱いやすさ、原料の選択肢（コットンリンター・針葉樹パルプ・再生セルロース）など、ユーザーの用途に応じた柔軟な対応も可能です。

フィブリメルト®は、セルロースナノファイバー（CNF）を主成分とした成形可能な紙材料です。
紙本来の風合いや加工性を活かしながら、耐水性・耐薬品性・高強度といった機能を付加できるのが特長です。

材料の設計自由度が高く、CNFの配合比率や繊維の細かさ、添加材料の選定など、用途に応じた最適な処方提案が可能です。

これまでに、緊急時医療用ガウン（AAMI PB70適合）やマスク材料、自動車用構造材など多様な分野で開発・採用されており、「ここまでできる」という驚きと共に、高い評価をいただいております。

FMペレットは、セルロースおよびミクロフィブリルセルロース（MFC）と熱可塑性樹脂（主にポリプロピレン）を混練した、樹脂複合材料です。
紙状複合体（フィブリメルト）を原料としており、再生可能素材の利点と、射出成形などの加工性を両立しています。

引張強度・曲げ弾性率・衝撃強度などの性能を向上させつつ、ガラス繊維（GF）10wt%配合の汎用PPと同等以上の特性を示すことが確認されています。
また、簡易リサイクル試験でも高い物性維持を実証しており、持続可能性を求める自動車・電機・日用品分野などでの活用が期待されています。